最近の子育てグッズの進化が凄すぎ!-2- 抱っこひも編

前章、「最近の子育てアイテムの進化が凄すぎる件_ベビーカー編」で、この10年くらいのベビーカーやそのアタッチメント類の流行の変化を語ってしまいました。

「海外ベビーカーブーム」に続き現れてきたのは、スリングや抱っこひもです。
まずは2000年を過ぎてから「スリング」の人気が上昇しました。
スリングというのは、長広い布に赤ちゃんを入れて“ななめがけ”するタイプの抱っこひもです。元々、昔から世界各地で似たようなものがあったのですが、米国で製品化され、とくに2005年頃からハリウッド・セレブが使用している写真が話題になって人気が急上昇しました。


抱っこが楽で、赤ちゃんも良く寝てくれると言われ人気は定番化しましたが、赤ちゃんの落下事故や”赤ちゃんの背骨の発育に問題はないのか”といったことが議論になりました。
落下事故については、各メーカーとも使用方法についての啓発活動を行ったり、布が滑ることで落下の原因となることもあった、長さ調節用のリングを滑りにくく改良したりして、改善が図られました。”背骨の・・”というのは、”昔から使用されているもので、とくに子供に異常は見られない”ということで今はあまり議論されなくなりましたね。

その後、「スリング」以上の人気になったのが「抱っこひも」です。


火付け役になったのは、「エルゴ・ベビー」で、未だにダントツの人気です。
「エルゴベビー」以前にも同じタイプの抱っこひもはあったのですが、赤ちゃんを入れたときの安定感やママの肩や腰の負担が小さいことが評価され、どんどんメジャーになっていきました。
安全性にも配慮されており、とくに日本では数年前に赤ちゃんの落下事故の問題が提起されて以降、落下防止用のベビーウェストベルトも付いています。
「エルゴベビー」などの抱っこひもの登場で、ママはだいぶお出かけが楽になりました。
「前抱き」が主流になり(抱っこひもの場合、一人で「後ろ抱き」にするのが苦手と言う方が多いです)、ママも両手を離して自由に行動できるようになりました。

ただ、これも少し議論があって、「前抱きは足元が見えにくくて、転んだときに赤ちゃんが怪我しやすい」という意見があります。やはり、メリット/デメリットがあって、確かにその通りなのですが、後ろ抱きだと赤ちゃんの表情が見えにくいということがあり、不審者も多いご時勢なので、やはり赤ちゃんが常に視界に入る前抱きが今も主流です。

このような進化とともに、ベビーカーや抱っこひもに便利なアイテムがものすごく増えました。
ベビーカーに乗せているときに赤ちゃんが動いたりして落ちると危険なため、ベビーカーには赤ちゃんを固定するベルトが股の部分まで付いており、どうしても足が出てしまいます。
これは抱っこひもも同じで、前抱きしたときなど、ママから死角になる脇腹の辺りに赤ちゃんの足が出てしまいます。
そこで、ブランケットをかけたり巻いたりするのですが、赤ちゃんは足をバタバタさせて落としてしまい、汚れたり、ママの足やベビーカーの車輪に絡んで危なかったりするので、まずはベビーカーや抱っこひもに取り付けるクリップがよく利用されました。
ただ、どうしてもブランケットははだけてしまい、冬には赤ちゃんの足が寒そうなので、まずは「フットマフ」と呼ばれる、ベビーカーに取り付ける袋状の防寒具が流行しました。先が袋状ではだけないので便利で今でもよく使われますが、付けているとベビーカーが折りたたみにくいこともあり、最近はベビーカーにしっかり取り付けるタイプよりも着脱が容易で抱っこひもでも使えるタイプ(マルチケープなど)が主流になっています。


ほぼ同時期から人気が出てきたのが、(うちが火を点けたと言われる)「足付おくるみ(足付アフガン)」です。「足付おくるみ」も、過去に似たような商品はあったのですが、オーストラリアの普通のママだったコリーナさんが手作りで始めた「Snug as a Bug」のベビーラップがまずオーストラリアで爆発的ヒット。ベビーカーでも抱っこひもでも足が出ないし抱きやすいので非常に人気が出ました。
ただ、「Snug as a Bug」は、UVカット素材で作られた夏用の人気も高く、最近は夏のブランドのイメージが強くなっています。


実際、足が出て問題なのは、”冬よりも夏の方”と言うのが段々と認識されてきています。
紫外線がガンの原因になるなど、夏の日差しが将来的に赤ちゃんに与える影響が大きいためですが、夏用はUVカット性能と通気性との両立や、薬剤不使用か、なども重要になります。
ちなみに、UVカット素材で有名になった「Snug as a Bug」の商品の中でも、最近は「足付おくるみ(ベビーラップ)」以上に、ベビーカーや抱っこひもへの着脱が容易で授乳カバーにも使える「マルチブランケット」の人気が高くなってきています。


(手前味噌になりますが、)「マルチブランケット」は売り場に置いてるだけでは目立たないのに、自身で使用された方がわざわざ探してギフト用に買いに来てくださるので、うちでも自信を持ってお勧めできる“通の”ギフトアイテムですね。
(自分のとこの商品は控えめに紹介しようと思っていたのに、つい語ってしまった・・・)
ところで、「あなたは、スリング派? 抱っこひも派?」という話を聞いたことがありますか?
2010か2011年頃、抱っこひもが急激に人気が高まった時期、ちょっと雑誌のキャッチコピーになっていました。その頃は抱っこひも派の勢いが凄くて、スリングは廃れるのかと思っていましたが、最近は両方使うという方がけっこう増えました。
どちらもいいお値段しているので両方買うのは大変な気もしますが、新生児の時期にスリングを使い、大きくなると抱っこひもという方も多いです。ちょっと解説しますね。

抱っこのしやすさ、安定感、ママの肉体的負担などから、抱っこひもがいいというママが多いのですが、新生児のときは抱っこひもには体が小さすぎます(それと股関節脱臼への注意も)。そのため、当初は抱っこひもは少し大きくなってからというイメージもあったのですが、現在は、メーカーによって、調節機構があったり、専用のインサートクッションを入れたりして新生児でも使えるようになりました。
ただ、もう一つ、抱っこひもの欠点になってしまうのが“たて抱き”になる点。新生児の時期は“横抱き”がいいと言う方もおられますし、実際、“たて抱き”だとどうしても泣いてしまうという赤ちゃんもいます。そのため、新生児期はスリング、大きくなってきたら抱っこひもにされる方がけっこうおられます。(もちろん、新生児の時期から抱っこひもで何の問題もないという方もたくさんおられます。)
スリングのいい点は、“赤ちゃんがよく(すぐ)寝てくれること”と言われます。実際、私の周りにも経験的に同じことを言われる方は多いです。これは、スリングに入ったときの赤ちゃんの姿勢が少し丸くなった感じで、ママのお腹の中にいるときの姿勢に近いからだと言われます。そのため、新生児の時期だけでなく、少し大きくなっても家事の時などスリングを使うという方もおられますね。
スリングの欠点と言われてしまうのは、赤ちゃんが大きくなってくるとママの負担がやや大きくなる点(もちろん使わないよりはずっと楽と思います)。
それと、もう一つ、初めて使うときに要領・コツが掴みにくい点です。入れるときにちょっとコツがあるのですが、初めてのお子さんで不安になっている時期に、入れる途中で赤ちゃんが泣きだすとママも慌ててしまい、“もういいや・・・”ってなることがあるのです。なので、スリングについては、使い方まで含めてアフターフォローがしっかりしたお店で購入されるのをおススメします。(スリングもネットショップが増えてしまい、使い方をアドバイスできるスタッフさんがいて、店頭販売しているところが少なくなったので、探すのが大変なのですが・・・)

マニアックな話になってしまいましたが、お役に立ったでしょうか・・・

次章は、その他の子育てグッズのあれこれをお伝えしますね。

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