Snug as a Bug の生地 特性データ その1

今回は、シリーズとして(笑)、’15に行った、「Snug as a Bug」「B. I. A. R.」で使用されている、UVカット生地の性能に関する特性試験の様子をお伝えします。
生地特性については、内容的に少し難しい点もあるのですが、結構本気で説明して欲しいという声がパパを中心にあるものですので、今回はテストの様子も含めて詳しく紹介していこうと思っています。

実は、以前に「透湿度」「紫外線透過率(UVカット率)」の試験は行っており、下のグラフなどを作成しています。
今日は、第1弾として、このときのデータを解説しますね。

~「Snug as a Bug」の生地は、綿の5~20倍のUVカット効果!~

「透湿度」というのは、生地を通り抜けて水分が蒸発していく速度を測った値で、汗をかいた後に、その汗が衣服にこもらず外に蒸発していく目安になるものです。基本的には、値が高いほど、夏の衣服としての「快適性」が高いということになります。実際には、「通気性」「吸水性(吸汗性)」「速乾性」とあわせ、これらの値が総じて高いと衣服の「夏の快適性」が非常に高いということになります。
「紫外線(UV)透過率」は、生地をどの程度の紫外線が通り抜けるかの値で、逆に、どの程度カットできるかというのが「・・カット率」。%表示だと、「100-透過率=カット率」ですね。紫外線が波長に幅がある(10~400nm)ため、データにも幅があり、○○~○○%という表記になります。「SPF(UPF)」なども本質は同じで、数値的な表現が違うだけです。(例えば、SPF30は、30分の1しか透過しないという意味で、透過率で言うと3.3%、カット率では96.7%。SPF50は、50分の1なので、透過率2%、カット率98%となります。)

実は、「透湿度」も「紫外線透過率」も生地ごとの値です。つまり、同じ繊維を使っても、生地が厚いほど、湿気も紫外線も通りにくくなるので、「透湿度」の値は下がり、「紫外線透過率」も下がり(「カット率」は上がり)ます。もちろん、生地の織り方も関係します。
暑い時期の使用を考えると、紫外線をカットしつつ風通しも良くないといけないので、UVカット生地を探すときは、「カット率」だけで見ずに、「透湿度」や「通気性」を兼ね備えているかどうかのバランスで考えないといけないのです。

で、ここでのデータですが、「透湿度」と「紫外線透過率」のバランスをいくつかの種類の生地で比較するため、平織りの綿とタオル(パイル織り)の綿を使用しました。データを比較しやすくなるように、ほぼ同程度の「透湿度」となるように生地を選んでいます。そのため、右上の棒グラフにあるように、ほぼ同じ「透湿度」の値となっています。
ただ実際のところ、「Snug as a Bug」「B. I. A. R.」で使用されている生地は、非常に通気性がよく「透湿度」の値が高いことが明らかだったため、同程度の値となるように選んだ綿の生地は、いずれもかなり薄手の生地となっています。
これらの生地の、A波・B波領域での「紫外線透過率」を測定すると、左下グラフのようになります。
綿生地の場合、同程度の「透湿度」となる薄手の生地であるため、平織りで20%程度、タオルで25~40%の紫外線が透過してしまいますが、「Snug as a Bug」「B. I. A. R.」で使用されている、UVカット生地(ハニカムワッフル織り)の場合、2~4%しか透過しません。

すなわち、同程度の快適性(今回は「透湿度」)で比較すると、「Snug as a Bug」「B. I. A. R.」で使用されている生地は、綿生地の5倍~20倍の、紫外線カット効果があり、「快適性と機能性(透湿性とUVカット性能)」を両立する生地であることがわかります。

いかがでしょう?
綿も厚着するとUVカット率は高くなるので、同じ透湿度で比較すると・・というのは厳密には大事なのですが、かなり快適性・機能性に差があるのは間違いないところです。
次回以降、さらにテストの詳細をご紹介します。次章はこちらから。

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